この記事で分かること
GORE-TEX搭載の登山靴を買ったら、まず最初にやるべきことがあります。防水スプレーをかけることです。
「GORE-TEXは防水なのにスプレーが必要なの?」と疑問に思うかもしれませんが、GORE-TEXの防水メンブレン(膜)は表地と裏地に挟まれているため、表地そのものは普通の生地と同じように濡れます。表地が水を吸うと重くなり、透湿性(蒸れを逃がす機能)も低下します。防水スプレーは表地の撥水力を保つために使うものです。
この記事では、GORE-TEXの透湿性を損なわないフッ素系防水スプレーを4つ厳選しました。
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防水スプレーの種類と選び方
フッ素系 vs シリコン系
登山靴の防水スプレーには大きく2種類あります。
| 項目 | フッ素系 | シリコン系 |
|---|---|---|
| 撥水の仕組み | 繊維1本ずつをコーティング | 表面全体を膜で覆う |
| 透湿性 | 維持する | 損なう |
| 撥水力 | やや控えめ | 強力 |
| 持続期間 | 2〜4週間 | 4〜8週間 |
| GORE-TEX対応 | ○ | × |
| 革への使用 | ○ | △ |
登山靴にはフッ素系一択です。 シリコン系は透湿性を妨げるため、GORE-TEXの蒸れを逃がす機能が台無しになります。靴の中が蒸れて不快になるだけでなく、長時間歩行で靴擦れのリスクも高まります。
PFC/PFASフリーの動き
2025年以降、環境負荷の高いフッ素化合物(PFC/PFAS)を含まない防水スプレーが増えています。コロニルのカーボンプロもPFCフリーにリニューアルされました。環境面を気にする方はPFCフリー製品を選ぶとよいでしょう。撥水性能の差は実用上ほぼ感じません。
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防水スプレーのかけ方
新品の登山靴に
- 靴紐を外す
- 表面のほこりをブラシで落とす
- 30cmほど離してまんべんなくスプレー
- 風通しの良い場所で30分〜1時間乾燥
- 2回目をスプレーして再度乾燥
新品のうちは撥水加工が効いていますが、防水スプレーを重ねがけしておくことで初期の撥水力を長く保てます。
使用後の登山靴に
- 泥や汚れをブラシと水で落とす
- しっかり乾燥させる(直射日光は避ける)
- 防水スプレーをかける
- 乾燥後、もう1回スプレー
必ず汚れを落としてからスプレーしてください。 汚れの上からスプレーしても撥水効果は発揮されません。
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おすすめ4モデル
- タイプフッ素系(PFC/PFASフリー)
- 容量300ml(約54足分)
- 対応素材スムースレザー / スエード / ヌバック / ゴアテックス / 合成繊維
- 持続期間約4週間
- 乾燥時間約15〜20分
- タイプフッ素系(PFCフリー)
- 容量500ml
- 対応素材スムースレザー / スエード / ゴアテックス / 合成繊維
- 噴射方式ハンドスプレー(非エアゾール)
- 乾燥時間約30分
- タイプフッ素系
- 容量250ml
- 対応素材スムースレザー / スエード / ゴアテックス / テキスタイル
- 特徴ナノ粒子コーティング
- 乾燥時間約20分
- タイプフッ素系
- 容量420ml
- 対応素材合成繊維 / スエード / ヌバック / キャンバス / ゴアテックス
- 特徴速乾タイプ(約10分で乾燥)
- 乾燥時間約10分
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防水スプレーの使用上の注意
必ず換気の良い場所で
防水スプレーの微粒子を吸い込むと、呼吸器にダメージを与えるリスクがあります。屋外か、換気扇を回した玄関先で使いましょう。マスクの着用も推奨します。
直射日光の下では乾かさない
スプレー後の乾燥は風通しの良い日陰で行ってください。直射日光は革の劣化を招きます。
撥水力の確認方法
スプレー後に水滴を垂らして、コロコロと玉状に転がれば撥水が効いています。水がじわっと染み込む場合は、もう1回スプレーしてください。
登山の2〜3日前にスプレーしておくと、乾燥と定着が十分に進み、当日から最大限の撥水力を発揮します。